こんにちは!どこでもパソコン教室 四日市です。
今回の授業は、Excelの『条件付き書式』5種類のうち、『セルの強調表示ルール』に注目します。
この機能を活用し、7種類の設定方法で値・範囲・文字列・日付を視覚的に整理する方法を解説します!

Excelでカレンダーを作成したいのですが、土曜日は青、日曜日は赤と自動で色を付ける方法はありますか?

ありますよ!
Excelの『条件付き書式』の中の『セルの強調表示ルール』を使えば、簡単に設定できます。
例えば、カレンダーのセルに「(日)」と入力された場合に赤く塗りつぶす設定をすることで、日曜日のセルが自動で赤くなります。

もし、カレンダーが全部黒一色だったら…曜日を間違えてゴミ収集日を忘れそうです。
ぜひこの機能を使えるようになりたいです♪

『条件付き書式』は、情報を直感的に把握できるようにする便利なサポート機能です。
自分自身の作業効率を上げるだけでなく、ファイルを共有する相手にとっても分かりやすいデータを提供できるので、ぜひ活用しましょう♪
『条件付き書式』とは〝見やすさを追求した〟サポート機能
条件付き書式:バー、色、アイコンを使って重要な値を視覚的に強調し、データの傾向やパターンを簡単に把握できるようにします。
👆Excelの[条件付き書式]コマンドボタンを🖱マウスオーバー*した際に表示される解説の内容です。
*マウスオーバーとは…🖱クリックせずにポインターを項目に重ねる操作のことです。
●[ホーム]タブ ➡[スタイル]グループ ➡[条件付き書式]
この機能の解説において、「条件」は重要な値を指定する要素、「書式」はその値を視覚的に強調するための設定を指します。
「セルの強調表示ルール」とは、重要なデータを〝視覚的に際立たせる〟機能
条件付き書式 には、次の5種類のルールがあります。
セルの強調表示ルールとは、数値・範囲・文字列・日付の中から重要なデータを見つけ出し、そのセルやセル範囲を視覚的に強調する機能です。
強調の条件としては、以下の7種類があります。
● 指定の値より小さい
● 指定の範囲内
● 指定の値に等しい
● 文字列
● 日付
● 重複する値
「セルの強調表示ルール」7種類の設定方法
『セルの強調表示ルール』の7種類の設定方法と、それぞれの使い方の例を詳しく解説します。
指定の値より大きい
「指定の値より大きい」ルールを使用すると、設定した値を超えるセルのデータを強調表示できます。
例えば、範囲「1~10」の中で「5」を指定した場合、「6~10」のセルが強調表示されます。
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は「1~10」)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[指定の値より大きい]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[5]|[書式]=[濃い赤の文字、明るい赤の背景]
- 「5」より大きい「6~10」のセルが強調表示されました。
指定の値より小さい
「指定の値より小さい」ルールを使用すると、設定した値未満のセルを強調表示できます。
例えば、範囲「1~10」の中で「5」を指定した場合、「1~4」のセルが強調表示されます。
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は「1~10」)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[指定の値より小さい]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[5]|[書式]=[濃い黄色の文字、黄色の背景]
- 「5」より小さい「1~4」のセルが強調表示されました。
指定の範囲内
「指定の範囲内」ルールを使用すると、設定した値の範囲内のセルのデータを強調表示できます。
例えば、範囲「1~10」の中で「5~7」を指定した場合、「5~7」のセルが強調表示されます。
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は「1~10」)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[指定の範囲内]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[5]と[7]|[書式]=[濃い緑の文字、緑の背景]
- 指定した範囲内の「5~7」のセルが強調表示されました。
指定の値に等しい
「指定の値に等しい」ルールを使用すると、設定した値と等しいセルのデータを強調表示できます。
例えば、範囲「1~10」の中で「5」を指定した場合、その値「5」のセルが強調表示されます。
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は「1~10」)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[指定の値に等しい]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[5]|[書式]=[明るい赤の背景]
- 指定した値の「5」のセルが強調表示されました。
文字列
「文字列」ルールを使用すると、設定した文字列を含むセルを強調表示できます。
例えば「りんご・バナナ・みかん」のうち「バナナ」を指定した場合、「バナナ」を含むセルが強調表示されます。
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は「りんご・バナナ・みかん」を含むセル)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[文字列]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[バナナ]|[書式]=[赤の文字]
- 指定した値の「バナナ」を含むセルが強調表示されました。
日付
「日付」ルールを使用すると、指定した期間内の日付を含むセルを強調表示できます。
指定できる期間は以下の10種類です。
Excelブックを開いた日によって、強調表示される日付が変わるのが特徴です。
指定できる期間 | ||||
---|---|---|---|---|
昨日 | 今日 | 明日 | 過去7日間 | 先週 |
今週 | 来週 | 先月 | 今月 | 来月 |
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は先月・今月・来月のカレンダー)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[日付]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[今週]|[書式]=[赤の罫線]
- 指定した値の「今週」のセルが強調表示されました。
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重複する値
「重複する値」ルールを使用すると、指定した範囲内の同じ値や文字列を持つセルを強調表示できます。
また、一意の値の強調表示することも可能です。
「一意」とは英語で”unique(ユニーク)”の意味で、一意の値とは範囲内で唯一存在する値や文字列を指します。
設定手順
- 条件付き書式を適用する範囲(今回は先月・今月・来月のカレンダー)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[セルの強調表示ルール]➡[重複する値]
- 次の内容を入力し、[OK]を🖱クリックします。
[値]=[重複]
[書式]=[ユーザー設定の書式]➡「セルの書式設定」ダイアログボックスでお好みの書式に変更できます。
(今回は、[書式]=[緑の文字、黄色の背景]に設定しました。)
- 指定した値の「重複する値」(日~土)のセルが強調表示されました。
日付の数字は一見すると重複しているように見えますが、例えば「1」はそれぞれ「10/1」「11/1」「12/2」と異なる日付データです。
この場合、「1」は同じ数値でも異なる日付として扱われるため、一意の値となり、
「重複する値」ルールでは強調表示されません。
書式設定の参考にしてください。
条件付き書式の解除と管理
条件付き書式は設定が重なりすぎると、かえって見づらくなることがあります。
そこで、条件付き書式の解除と管理方法をご紹介します。
ルールのクリア:「選択したセル」or「シート全体」
「ルールのクリア」とは、条件付き書式を解除する操作です。
次の2つの方法があります。
● シート全体からルールをクリア
「選択したセル」からルールをクリア
例として、カレンダーの「今月」のみ条件付き書式を解除してみます。
ルールのクリア手順
- 条件付き書式を解除する範囲(今月)を選択します。
- 以下の順で🖱クリックします。
●[条件付き書式]➡[ルールのクリア]➡[選択したセルからルールをクリア]
- 「今月」だけ条件付き書式を解除できました。
通常の書式設定(例:オレンジの背景)はそのまま残ります。
「シート全体」からルールをクリア
次に、カレンダー全体の条件付き書式を解除してみます。
ルールのクリア手順
- 特に範囲選択は不要です。
以下の順で🖱クリックします。●[条件付き書式]➡[ルールのクリア]➡[シート全体からルールをクリア]
- カレンダー全体の条件付き書式が解除されました。
通常の書式設定(例:オレンジの背景)はそのまま残ります。
ルールの管理:「ルールの移動」
「ルールの管理」とは、条件付き書式のルールを以下の4つの方法で管理することです。
設定された範囲を選択し、以下の順で「条件付き書式ルールの管理」を開きます。
そこで、次の操作が可能です。
2⃣ ルールの編集:指定した条件や書式を変更
3⃣ ルールの削除:条件付き書式の解除
4⃣ ルールの移動:ルールの順番を入れ替え
今回は、「ルールの移動」について詳しく解説します。
ルールの移動による優先順位の変更
現在、以下のルールが設定されています。(優先順位は上から順番に適用)
● B:[値]=[文字列](土) |[書式]=[青の文字、明るい青の背景]
● C:[値]=[文字列](日) |[書式]=[濃い赤の文字、明るい赤の背景]
ルールの移動手順
- Aのルールを🖱クリックして選択します。
- [▼]を🖱クリックすると、Aのルールが下に移動します。
- [OK]を🖱クリックします。
- Bのルールが優先され、「土」の書式が[青の文字、明るい青の背景]に変更されました。
- Cのルールを🖱クリックして選択します
- [▲]を🖱クリックすると、ルールが上に移動します。
- [OK]を🖱クリックします。
- Cのルールが優先されて「日」の書式が[濃い赤の文字、明るい赤の背景]に変更されました。
このように、[▼][▲]を🖱クリックすることで、条件付き書式ルールの優先順位を変更できます。
まとめ
今回の授業は、Excelの『条件付き書式』5種類のうち、『セルの強調表示ルール』に注目します。
この機能を活用し、7種類の設定方法で値・範囲・文字列・日付を視覚的に整理する方法を解説します!
Excelの『セルの強調表示ルール』を活用すれば、データの視認性が格段に向上し、瞬時に重要なポイントを把握できるようになります。
条件付き書式を使いこなすことで、報告書やデータ分析の質を上げることが可能です。
ぜひ今回紹介した7つの方法を試して、あなたの業務効率化に役立ててください!
● 指定の値より小さい
● 指定の範囲内
● 指定の値に等しい
● 文字列
● 日付
● 重複する値
今回は、小さな値や狭い範囲を用いた解説を行いましたが、設定方法の基本は変わりません。
扱うデータの規模に応じて、ぜひ柔軟に応用してください。
また、「ルールの移動」を活用すれば、複数の条件付き書式の優先順位を設定することが可能です。
これにより、より意図的にデータを視覚的に整理できます。
自分だけでなく、ファイルを共有する相手にも「データを見る苦労をさせない」工夫ができるのが、この機能の魅力です。
積極的に活用し、業務効率を向上させるだけでなく、周囲の方々にも😊喜ばれるスキルとして役立てていきましょう♪
て分かりやすくご紹介しています!
😄ご受講お疲れさまでした!
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